社団合宿:(2)河口湖
- 2019.08.08
- 活動報告
河口湖へ向かう途中、富士の樹海に立ち寄りました。
およそ千年前の富士山大噴火で覆われた溶岩の原野から、一次遷移によりわずかな表土が形成されてきた生態系です。
分厚い玄武岩の上にへばりつくタコのように、樹木が根を四方八方に張り巡らせています。
溶岩が吹き出たり岩石が地下水で浸食してできた風穴にやってきました。
地表面より下に下がると、途端に冷凍庫のような冷気に包まれます。
地表からわずか10m足らずの内部には永久凍土があり、真夏でもこの通り氷が残っています。
氷穴にはこのように高さが90cm程度しかない難所も。
風穴の奥には、寒冷環境を利用した伝統的なバイオバンク・シードバンクがあります。
蚕のさなぎを保存したり、
樹木の種子を貯蔵したり。
さらに奥には光苔の群落。
富士の風穴・氷穴を見学した後は、河口湖畔にある有隣園という巨大な屋敷に到着しました。
NHK連ドラ「韋駄天」に出てくる大森平蔵夫妻ゆかりの館のようです。
山中湖周辺で協生農法の導入を検討している地元の方々が集ってセミナーを開催していました。
埼玉で協生農法を実践されている方が、軍鶏をさばいて夕餉に供してくれました。
8月5日は河口湖の祭りで、花火を特等席で堪能しながら、お医者さんや村会議員の方など地元の名士に様々なお話を伺うことができました。
宴はエンドレスに続き、酔い潰れた人から有隣園のあちこちで眠りについていましたが、ふと目を覚ますと朝焼けの中に雄大な富士が姿を現してきました。
今日も快晴で、気温がぐんぐん上がります。
湖では朝から漕艇の練習の掛け声が響いていました。
午前中は、サカタのタネさんと養蜂の管理業者さんがやってきて、養蜂と協生農法を組み合わせる可能性について意見交換しました。
その後、忍野にある実際の養蜂実験地に移動。
土は火山灰質の赤土で、同じ関東平野にある大磯や東京の農園に近いです。
セイヨウミツバチの巣箱が数個設置されて管理されていました。
働き蜂が活発に活動しています。
周囲のニホンミツバチが盗蜜に来ているそうです。
これから先、蜜源植物が減る8月をどう乗り切るかが難所の一つです。
畑に生えていた苔を、社団のナビゲーター・福田さんがシネコ学習キットに加えるために持ち帰りました。
今回の合宿では、富士五湖の様々な自然の中で改めて協生理論に関する実践を通じて体験を深め、また地元の方々とも様々な会話を通じて富士五湖周辺の自然環境・社会状況について知見を深めることができました。改めて御礼申し上げます。
-
前の記事
社団合宿:(1)本栖湖 2019.08.05
-
次の記事
株式会社マルト長谷川工作所 様において講演 2019.08.21