桜自然塾にて協生理論学習キットの開発報告・検討
- 2019.12.30
- 活動報告
当法人のナビゲーター・福田が、桜自然塾が運営する伊勢協生農園にて、協生農法の原理を学ぶための学習キットに関する意見交換をしてきました。
この学習キットは2018年の夏から1年半ほどプロトタイピングを進めているもので、一部は2019年の夏に六本木ヒルズで開催されたキッズワークショップで使用されました。
夏のキッズワークショップ後に展示されていたプランター
キットは協生農法実践マニュアルをベースにした紙芝居と体験学習のためのプランターで構成されており、協生農法を支える理論的基礎を学ぶことで「生態系の物質循環ネットワーク」に気づけるようになることを目的としています。(キット資料のダウンロード)
プランターでは混生密生状態の構築や生態学的最適化状態への移行、水の循環などを観察することができ、数年間は観察を継続することができると思われます。ただし地下水や周辺土壌微生物叢へのアクセスができないこと、土の絶対量が少ないことによる冗長性・頑健性不足、地温の恒常性不足等いくつかの限界があることもわかっており、どの程度まで協生理論を説明できるか、協生農法創案者の大塚氏と直接検討するために東京から伊勢までプランターを運びました。
早朝に積み込まれるプランター
伊勢農園では果樹園の開墾作業にも参加
チェーンソー経験を積むことができました
作業後、夕方の光の中で検討会の開始
キットの構成要素
むき出しの表土に植生を回復する紙芝居
植物に必要な光、水、土はどこからきたか?という紙芝居
混生密生プランターの組み上げ紙芝居
事前に把握できていた懸念点を大塚氏と話し合い、3年程度の観察は可能であろうという結論になり、根が詰まってきたら露地へ植え直して協生農園のスターターにすれば一石二鳥というアイデアも出て、希望のある検討会となりました。早い時期にキットと大塚氏のレクチャーを合わせたイベントを開催することを約束し、桜自然塾を後にしました。
夜まで続いた検討会も終わり、干し柿に見送られて帰路につきます。
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