天草・樋合島
- 2019.06.16
- 研究航海
明日の出航に備えて、装備の試験、船の整備、買い出しなどを行いました。
朝のマリーナはウグイスの鳴き声が爽やかです。(画像をクリックして動画再生可能)
一羽のトンビが常に空高くから我々を見ており、桟橋の下には時折大きなクロダイが姿を現します。
装備を点検するクルー。サメ避けをうたう磁力バンドを手首に巻いています。
効果のほどは不明なので実際のサメで検証したいところですが、とりあえず磁気で肩こりが緩和するかを試しています。
今回は素潜り・釣り調査のためにSUPも導入しました。
インフレータブルのために滑走性能は劣りますが、弱めの空気圧で向かい風があっても小気味よく海上散歩が出来る優れものでした。
停泊中のマリーナの少し北にあるビーチの手前に装備の点検を兼ねて潜りに行きました。
ところが道中様々な植物を発見、記録に没頭。
こちらは見た目も鮮やかで美味なナワシロイチゴ。ちょうど実が鈴なりでした。
食べられるヤブニンジンかと思って近づくと、
有毒植物のドクニンジンでした。味見もして判別を覚えます。
樋合島のビーチ手前より、対岸の高杢島(たかもくじま)が見えます。干潮時には二つの島は繋がります。
ビーチリゾートの浜の脇には、オフシーズンも漁具やペットボトルなどのプラスチックゴミが多く漂着していました。
海は代掻きの影響か濁っていて透明度が1−2mしかなく、大きな魚類は見かけませんでした。
アマモ類やホンダワラ類の階層が時折海面まで伸びて群生しているのがSUPからはよく見えました。
一方で、底まで潜ると小さなソフトコーラルたちが群生。
クルーが磯物を少しだけ採集。ムラサキウニ、マツバガイ類、シッタカ、カキ、カサガイ類など。実はヤドカリも混じっています。
マリーナに戻ると、豆アジが群泳していました。これを狙って大きな魚が入ってくるということです。
桟橋の間で巨大なエチゼンクラゲにも遭遇。
近年、日本近海で大発生しているようです。
その後、ヨットの下に潜って船底についた藻類や貝類を掻き落として整備しました。
スクリューや上からは見えない船底も綺麗に掃除して、水抵抗を減らします。
その後、農産物の見聞を兼ねて買い出しへ。
天草四郎時貞記念館前のスーパーへ。
様々な農家から様々な種類や品質の農産物を取り揃えており、柑橘類や調理用の野菜を安価に入手することができました。
取ってきたものを調理したり、釣りをしたりしながら夕食。
カラムシは教わった通りに海水で茹でてみると、少し粘り気のある野沢菜の漬物のような惣菜に変身しました。やはり筋張ってはいますが、思ったよりえぐみが少なく味のある食べ物でした。
デザートにはナワシロイチゴとヤマモモの実。クルーは自分の農園に定植する為に種を持ち帰っていました。
日没後は豆アジ狙いでしょうか、セイゴ(スズキ)が寄ってきます。
釣り専門のクルーが早速食べやすそうなサイズをゲット。
夜が深まるにつれ、どんどん大型のスズキも船の明かりに寄ってきました。
ルアーでおびき寄せる技術をクルー間で共有します。
水面の明るい小さな生き物はウミケムシ、海中の黒い影がスズキです。
梅雨空が続いていて、第一レグに比べると格段の涼しさです。
あと2日は晴れ間が続きそうなので、この間に長崎の野母崎を経由して、五島列島の若松島方面に向かいます。
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