銀座ソニーパーク展”人類の未来の研究”の拡張生態系展示に協力

銀座ソニーパーク展”人類の未来の研究”の拡張生態系展示に協力

7月24日から8月10日まで、銀座ソニーパークでソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニー CSL)による研究展”人類の未来の研究”が開催されました。同企画展ではソニーCSLで行われている研究の中から、食や環境、エネルギーなどの社会課題を扱う活動や人間の能力拡張をテーマとした展示が7点紹介されましたが、(社)シネコカルチャーでは、ソニーCSL研究員兼社団代表理事の舩橋さんの研究の展示に協力しました。

「シネコポータル – 協生農法をはじめとする拡張生態系への入口」
人間は環境を破壊するのと同じ以上に、自然を構築することもできる存在です。過去10年にわたる協生農法™ (Synecoculture™) の研究から、人間が介在することで、生態系の多様性や機能性を拡張できることがわかっています。今回展示するシネコポータル(Syneco Portal) は、小さな拡張生態系を作りながら周囲の環境との交流を体験し、学ぶための入り口です。この小さな生態系は、周囲の緑地や風・雨・光、そして他の場所にある別のポータルや未だ見ぬ人々とつながることを通じて、誰でも生態系の豊かさに根差した生き方を深めていくことができるきっかけとなるようデザインされています。(企画展HPより)

具体的に行ったのは拡張生態系プランター4基と展示パネル(Syneco Wall)の製作支援。3週間にわたり屋内で生態系を展示するということもあり、風通しや日照不足で植物が萎れてしまうことへの懸念から、会期中にプランターを交換する前提で準備を進めました。企画展スペースに常時2基展示しつつ、屋外にも2基設置し、適宜、会期中に屋内外のプランターを交換する計画です。その後、屋外のプランターも展示物として銀座ソニーパーク入り口に設置いただけることになり、企画展への誘導の役割も果たすことができました。

銀座ソニーパークの1階に設置された2基のシネコポータル

そして、今回の展示をきっかけに今まで「協生理論学習キット」と呼んできたものをより一般的な「拡張生態系入門キット」と呼ぶことになりました。また、できあがった小さな拡張生態系には「シネコポータル」という名前が付けられました。「ポータル」は英語で「門」や「扉」を意味する言葉です。この入門キットが、私たちを取り巻く環境や生物多様性についての学びや体験の入口になることを期待しての変更です。これを機に配布しているキットの手引きも更新され、新しいバージョンもソニーCSLのサイトから無料で公開されました。

▼シネコポータルについて
https://www.sonycsl.co.jp/tokyo/12113/

また、今回シネコポータルには50種類以上の植物を導入しています。企画展は終了していますが、導入された植物の一覧も公開されています。

▼銀座シネコポータル植生リスト
https://bit.ly/3sD8Re2

最後になりましたが、企画展も無事終了、多くの来訪者に楽しんでいただけたようで、同展示を支援した社団側にも多くの学びがありました。結局、内外のポータルの入れ替えをする必要もなく、屋内のポータル達は3週間の屋内展示に耐えてくれました。

ところで、展示パネルの背景にはありとあらゆる生命や架空の生きものが描かれていましたが、そこにはDr.ツチノコを自称する舩橋さんへのオマージュとしてツチノコも描かれていました。納期の関係上、驚くほど短い期間で製作されたパネルでしたが、その製作にメンバーが注いだ想像力と集中力は凄まじく、違う機会にまたお披露目できたらと思っています。

Syneco Wallより一部抜粋