よくある質問
Synecoculture™に関する質問
これまでシネコカルチャーの実践経験がない場合は、家庭菜園程度の小規模で何が可能か探索しながら始めることをお勧めします。その場所で育つ作物がある程度わかってきても、環境や育つ作物種は生態遷移により常に変化して行きますので、変化をモニターするための小規模実験区画を継続することが長期的に有用です。
「その人が何を作りたいかによって、何をどう植えたらいいかは変わる」という前提をまずおさえておきましょう。シネコカルチャーは決められた作物を植えればできるわけではなく、実践する人間と環境によってバラエティに富んだ選択肢がありえます。シネコカルチャーの原理に基づいてその土地・気候・その他の条件も加味して植生戦略を練る中で、具体的な戦略が出てきます。
実践する場所の条件の中で、何を作りたいか、どういう農園にしたいか、管理に割ける時間や使える資金はどれくらいか、などによって自ずととるべき戦略は絞られてきます。
現状、シネコカルチャーの実践によるそうした(生態学的な)問題は特に起きておりません。高度に拡張された生態系は、単一種の異常な大発生という現象を起きづらくさせます。ただし近隣が慣行農地の場合は、(実際にシネコカルチャーの土地が慣行農地に害を与えているかどうかは別として)心理的な抵抗感を与えてしまう可能性がありますのでご注意ください。
確かに、一見そうした農法はどれも似通っているように思えるでしょう。それらと比較した時に言えるシネコカルチャーの明確な特徴は「超多様かつ超有用」を農園において目指すことです。従来の持続可能を目指した農業は農業自体の有用性を高めようとすると結局個々の産物の成長を優先し、生物多様性が低下するというトレードオフの状態を抜けきれていません。一方、シネコカルチャーはそれを根本的に乗り越えて、多様性を高めるほど有用性が高まるという方向へ農園生態系を構築します。その結果として生物多様性は、自然放置された状態よりも高まります。
一見シンプルなようですが、生物多様性と生産性の両立は海陸の大きな循環の中で生物多様性が果たしている役割を科学的に捉えない限り実現は困難で、限られた圃場の中で個人の経験を積み重ねてもなかなかたどり着けません。個人的な経験値の集積の上に成り立っている他の農法と、生態学と農学を横断する科学的な定式化がなされているシネコカルチャーの明らかな違いの一つです。
自然農法の定義にもよりますが、それが「自然の力」など経験に基づく表現をしている場合は、明確に異なります。シネコカルチャーは、農学での生産性向上の原理となる「生理最適」、生態学における生産性の原理である「生態最適」を区別しており、前者の植物単体ではなく後者の植物群集(community)全体の生産性に基づいています。そして、シネコカルチャーにおける管理法も、これらの生理最適・生態最適を逐一認識・区別しながら意思決定していくプロセスであり、自然農法の管理法と常に一致するわけではありません。多くの自然農法が経験的に唱える「自然」の生産性にはこれらの科学的に明確な区別がなく、しばしば混同されて伝わっています。そのため、シネコカルチャーとある種の自然農法のやり方が結果的に部分的に一致していることはありますが、一般的に自然農法に樹木を導入すればシネコカルチャーになるわけではありません。逆に「草原状態を維持する」など別の目的がある場合は、シネコカルチャーであっても木を植えない場合もあり得ます。
シネコカルチャーの実践において、木を植える目的については、シネコカルチャー実践マニュアルの「植樹」の項を参照してください。
シネコカルチャーでは遺伝子組み換え作物を使用しません。その理由としては、遺伝子組み換え作物のもつ危険性だけではなく、植物資源としての遺伝的多様性が生物多様性の喪失や表土の水循環を取り戻すために必要十分でない点が挙げられます。詳しくは出版されている論文をご覧ください。
その他の質問
常時承っております。お問い合わせフォームよりご依頼ください。
シネコカルチャーはオープンソースですので、どなたでも無料で導入することができます。導入・実践にあたっては、各国語のマニュアルをダウンロードして活用していただく以外に、以下の方法で対応しています。
1.当社団による、 シネコカルチャーの科学的基盤や研究成果に関する講演会などの情報提供。info@synecoculture.org までご依頼ください。
2.(株)SynecOによるコンサルテーション。(株)SynecOに直接お問い合わせ願います。
シネコカルチャーを導入・実践するにあたりライセンス料などは徴収していませんが、「協生農法」および「Synecoculture」には商標登録が成立しており、これらの名称をつけて農作物を販売するには、商標管理者の許可が必要になります。
論文や書籍として出版されているものにつきましては出典を明記した上での引用はご自由にしてくださって構いません。ただしその際に論旨を変えて使用した場合は、学術的研究の規範に則り批判の対象となります。未出版のものにつきましては、(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所あるいは社団法人シネコカルチャーに著作権があり、使用不可です。出版されているものはこちらからご確認ください。
シネコカルチャーに関する取り組みを行なっている点は3社で共通していますが、それぞれ役割が異なります。
一般社団法人シネコカルチャーは、拡張生態系およびSynecoculture™️の研究・文化的側面で社会還元を目的とする組織です。主に企業との共同研究・大学での寄付講座部門研究・講演活動・NPO等との教育普及活動を行なっています。
株式会社SynecOは、シネコカルチャーを資本主義の原理の中でいかに自然資本を増やす取組としてスケールできるかという事業ベースの取り組みを行う組織です。主に途上国向けの圃場導入コンサル事業、また都市部向けに緑地設計事業等を行なっています。
ソニーCSLは、拡張生態系の基礎研究や支援ツールの開発に取り組む組織です。