野母崎-天草
- 2019.06.24
- 研究航海
第二レグも遂にラストランです。
風は相変わらず強めですが、朝の海は穏やかに見えます。
強風のせいか、港内のゴミが一掃されて綺麗になっていました。
上の写真が6/18行きに立ち寄った際の野母崎港の一画の様子。
下が本日6/24復路に観察した同じ区画。
クルー達は海岸で拾ったプラスチックゴミで苗ポットを作り、自分の農園に移植するために持ち帰っています。
これから梅雨前線が北上し天気が崩れてくる予報なので、出航予定を1時間早めて7時に出航します。
出航した上天草の港に向けて、第二レグラストラン。
初対面のクルー同士も古くから知り合いの船乗りのように打ち解けています。
海からは沿岸部の植生がよく観察できます。
原生林や二次林が多様に保たれている所では、竹林など侵襲的になりやすい種もこじんまりと共存しています。
やたらと侵襲的外来種の害を叫ぶだけではなく、その侵入を許す背景になっている在来種の多様性の喪失も合わせて考えなければいけないのでしょう。
風波が昨日に引き続きやや高い中、フルセイルで上天草を目指します。
波風の衝撃で、あちこちのネジが緩んできました。
フリースタイル・ヨットのバーゴならではの、走りながら直す作業を率先してこなすクルー。
新品だったルアーも、度重なる大型魚のバイトでボロボロになってきました。
今日はアマモがたくさん浮いていて引っかかります。魚のアタリだけでなく、海藻の引っ掛かりも糸を伝わる振動でわかるようになりました。
浮いている藻の間を狙って、船上から手竿のキャスティングを試します。
7時間半かけて、上天草の樋合島に帰還。
上五島と比較すると、明らかに海が代掻きや農業排水で汚れているのがわかります。
多様な環境をめぐる航海調査では、我々が当たり前の前提として生活している環境のバックグラウンドに対して改めて敏感になり違いを考える機会にあふれています。
見えてきた停泊地。
そして着岸。
第二レグは出航から8日間と短期でしたが、皆一癖ある素晴らしいクルー達と天候に恵まれ、途中脱落者もなく充実した時間を積み重ねることができました。
旅先で出会った人々に心から感謝したいと思います。
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